公社の賃貸ブログ

団地の歴史を知ろう。始まりから衰退、そして再生期へ。

2017.09.29

団地の知識

こんにちは!神奈川県住宅供給公社の戸丸です。

団地という言葉は良く聞くけれど、いつから出来始めて、どのように発展してきたのかご存知でしょうか?

今回は「団地」の創成期から現在に至るまで、団地の歴史についてご紹介します。




そもそも「団地」って何?

一般的に「団地」を聞くと、ある敷地に共同住宅の建物群が建っており、生活関連施設(教育機関、金融機関、店舗等)が併設されている共同住宅タイプの団地を想像すると思いますが、団地には様々な種類があるのをご存知ですか?

大規模な戸建住宅地などを「住宅団地」、輸送を円滑に行えるよう高速道路インターチェンジ付近で工場が密集しているところを「工業団地」と言うように、住宅や施設を一か所に集めて建設した場所を「団地」と言います。

様々な種類がある「団地」ですが、今回は「共同住宅における住宅団地」の歴史についてのご紹介です。




団地の始まりはいつ?

太平洋戦争が終結した昭和20年代初頭は日本国内の住宅が不足し、昭和25年に住宅金融公庫法、昭和26年に公営住宅法、昭和30年に日本住宅公団法が制定され、住宅不足解消の一翼を担いました。

また、地方住宅供給公社の前身となる団体が昭和20年代半ばに設立されました。

公営住宅、公団住宅、公社住宅とRC造の共同住宅が数多く建設されたことで、複数の住棟が立ち並ぶ団地が形成されていきます。

これが、団地の始まりです。

また、当時の日本家屋で一般的であった食寝一体の部屋構成から、現代では一般的な間取りであるダイニングキッチンと寝室等により構成される食寝分離の住戸設計による住宅が建設されはじめたのもこの時期です。




「憧れの団地生活」だった時代

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食寝分離の住宅は台所に流し台、浴室に水洗トイレが設置されるなど、近代的な生活スタイルは憧れの的となりました。

その様な生活を求めて団地へ申し込む方々が殺到したことにより、数十倍の倍率を射止めた方が入居できたそうです。

また、電化製品の三種の神器(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)を揃えて団地生活を送ることが一種のステータスとなった時期で、団地生活に憧れを抱く人が増えたと言われています。




高度経済成長期と合わせて発展した団地

その後、昭和30年代から昭和40年代に掛けて、高度経済成長期にあわせて団地の建設が盛んに行われました。

郊外には生活関連施設(教育機関、金融機関、店舗等)が併設したニュータウンが建設され、多くの方がニュータウン生活を送りました。

団地には20代から40代の子育て世代が多く入居していたこともあり、お母さん達の目が届く範囲で子供たちが公園に集まることで様々な遊びをすることができる素晴らしい環境だったようです。




団地の発展と衰退

昭和30年代から昭和40年代は、高度経済成長期と合わせてベビーブームも到来し、数多くの子育て世代が団地生活を送ってきましたが、団地も経過年数により老朽化が目立つようになりました。

そのため、現代のマンションに建替えられるなど、間取りも当初の2DKだけではなく、ライフスタイルに合わせたリビング併設の2LDKや3LDK以上の大型プランも作成されるなど、団地としての機能が発展しました。

しかし、子世代が独立して団地から転出し、昭和50年以降の出生数減少に伴い団地に数多く見られた子供たちも少なくなり、小学校が廃校となり、店舗が閉鎖になるなど団地住まいにとって利便性が損なわれるケースも多々見られます。

また、高齢化率の高い団地も見受けられるようになり、ゴーストタウン化する団地などが社会問題にもなっています。




リノベーションで若者でも住みよい団地へ

衰退している団地も多々ありますが、現在は見た目は昔ながらの団地でも、住戸内の設備機器を更新し、間取りを大幅に変更するリノベーション住戸に注目が集まっています。

大学生から社会人、新婚夫婦など若者でも安く借りられる物件も数多くあり、ライフスタイルに合わせた団地生活を満喫することもできます。

また、近隣の大学と提携して、高齢化の進んだ団地に大学生が住み、自治会活動やイベントなどに参加することで団地の活性化を促進しているモデルケースもあるようなので、色々と探してみるのも良いかもしれませんね。




まとめ

今回のお話しのポイントは次の3点です。

  •   ・団地は住宅だけでなく様々な種類があります。
  •   ・団地創成期は食寝分離の近代的な生活スタイルは憧れの的でした。
  •   ・リノベーション住戸で団地スタイルを満喫するのも良いでしょう。

団地でもマンションと同様に新しい設備や流行の間取りを有する物件もあります。

団地に住むことでマンションよりも家賃を抑えることができるので、子育て世帯にもゆとりある生活につながるかもしれません。

若者から子育て世代、高齢者まで人のつながりを持つことが出来る団地生活を送ってみてはいかがでしょうか。

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