公社の賃貸ブログ

駅から徒歩◯分の基準は?速度やルートなどの条件をチェック

2022.02.25

団地の知識

こんにちは!神奈川県住宅供給公社の戸丸 です。

物件選びの条件として、家から最寄り駅まで歩いてかかる時間を挙げる方もいるでしょう。

物件情報には「駅から徒歩◯分」とあるけれど、実際に歩いてみたら表示より時間オーバーしてしまった...なんて経験はありませんか?

かかった時間にズレが生じる原因の1つは、「駅から徒歩◯分」が決められた基準で計算された数値だからなんです。

今回は「駅から徒歩◯分」表示の基準や、時間にズレが生じる謎についてご説明します!

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駅から徒歩◯分の基準とは?どう測っている?

実は、物件情報の「駅から徒歩◯分」は実際に歩いて計測した時間ではありません。

徒歩分数は、基準となる数値をもとに、速度と距離で算出されています。

では、「駅から徒歩◯分」表示の基準とは何なのか、徒歩分数の求め方についても一緒にご紹介します。

歩く速さの基準

人の歩く速さは、老若男女それぞれ違うもの。

物件情報の「駅から徒歩◯分」についても、計測する人が違えば表示もバラバラになってしまいますよね。

不動産広告では、そういった表示のばらつきが起きないよう「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」という業界ルールがあります。

物件情報の「駅から徒歩◯分」を算出するために必要な、歩く速さ(徒歩所要時間)の基準についても次のように定めています。

「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。(規約より一部抜粋)」

つまり「徒歩1分=道路距離80m」というのが、歩く速さの基準。

1分間で歩ける距離が80mなので、分速80mの速さになります。

ちなみに、1時間(60分)なら4.8km(4800m)歩けるので、時速だと4.8km。

人によってはちょっと早歩きになったり、坂道や階段できつく感じる速さかも知れませんね。

徒歩分数の計算方法

徒歩分数を求めるには【距離÷速さ】で、実際の距離(m)を基準となる速さ(分速80m)で割ります。

物件情報にある「駅から徒歩◯分」の徒歩分数は、全てこの計算式で出すことができます。

例1)駅から物件までの距離が400mの場合

400m÷80m=5

徒歩分数は「5分」となります。

例2)駅から物件までの距離が500mの場合

500m÷80m=6.25

1分未満の端数は1分として算出するという決まりなので、小数点以下は切り上げ。

徒歩分数は「7分」となります。

なぜ分速80mの速さになったのか?

ルール設定の基準となっているのは、女性の歩行速度だったと言われています。

一説によると、男女差などを問わない基準を考慮し、歩きづらいヒールのある靴で計測。

その結果をもとに「徒歩1分=道路距離80m」という基準が採用されたという話があります。

駅から徒歩◯分、速さ以外の基準とは?

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「駅から徒歩◯分」表示には歩行速度の基準があることがわかりましたが、「どこからどこまでの距離?」「信号待ちの時間は含まれる?」などの疑問点も出てきますよね。

他にはどのような基準があるのでしょうか?

駅から物件までの道路(ルート)、道路距離の基準について確認してみましょう。

信号・踏切の待ち時間は所要時間に入る?

出発地の駅から目的地となる物件までの道を実際に歩いてみると、ルートによっては信号や踏切などがあり、横断するのに待ち時間が生じる場合がありますよね。

ところが、物件情報の「駅から徒歩◯分」表示には、信号・踏切待ちの時間は含まないこととなっています。

渡るのに少し時間のかかる、歩道橋や坂道などでの所要時間についても同様です。

あくまで、道路距離と分速80m(時速4.8km)の歩行速度だけで算出したのが、物件情報の徒歩分数になります。

どこからどこまでの距離を指すの?

もう1つ注意したいのが、道路距離の起点(出発地点)と着点(目的地点)です。

ルールでは、駅と物件との間の道路距離について、ともに最も近い敷地内の位置を起点・着点として算出した数値と記されています。

例えば「駅から物件までの距離」を測る場合、駅は改札ではなく「駅舎の出入口」が起点となります。

出口がいくつもある駅なら、着点の物件に一番近い出口が起点です。

物件についても「玄関までの距離」ではなく、起点の駅に一番近い「建物がある敷地内」を着点として計測します。

複数棟からなる団地やマンションなどでは、居住棟が敷地の入口から離れた場所にある場合もありますが、その場合も敷地の入口から居住棟までの距離は含まれません。

物件情報の徒歩分数を調べる際は、道路距離の起点と着点がどこになるのかもチェックしてみましょう。

駅からの徒歩時間でおすすめは?実際に歩いてみることも大事!

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物件情報にある表示時間だけでは、正確な徒歩所要時間を知ることはできません。

「駅から徒歩◯分」を参考に、自身の足で確かめることも大事です。

また、徒歩何分の物件に絞るかお悩みの方へ、決め方のポイントもご紹介します。

一度は自分の足で歩いて時間を計測しよう

物件情報の「駅から徒歩◯分」表示は、あくまで目安としてチェックしておきましょう。

表示と実際の徒歩分数とのズレが生じることを知ったうえで、一度は自分の足で歩いて時間を測ってみてください。

歩く時間帯やその日の体調、天候、歩行スピードによっても所要時間は変わります。

信号や踏切、歩道橋や坂道があるかどうか、街並みや通行人の様子などについても、歩いてみて気がつくことも多いはずです。

特に、坂道は地図だけでは分かりづらく、歩いてみたらものすごく急な坂ということもあるので注意が必要です!

おすすめの徒歩所要時間はどのくらい?

最寄り駅からの徒歩時間についてのおすすめは、自分にとって無理のない時間であること。

例えば「徒歩10分」は、駅近と呼ばれる物件の集まる場所。

不動産広告の表示基準で計算すると駅まで800mの距離で、通勤・通学時間でも無理のない範囲に感じます。

一方「徒歩20分」は距離にすると1.6km。

駅まで少し離れている、遠いと感じてしまう方の多い場所です。

ルートによっては歩きやすく体感時間が短く感じる場合もありますが、徒歩圏内と呼ばれる境目になる時間ともいえるでしょう。

物件選びの条件として最寄り駅からの徒歩時間をあげるなら、実際に歩いてみて、自分にとって毎日無理なく歩ける時間かどうかを確認!

実際に歩いて確認することが難しい場合は、インターネットの地図などを使って距離や周辺の様子をチェックしてみましょう。

表示の基準はあるけれど「駅から徒歩◯分」はあくまで目安!

物件情報にある「駅から徒歩◯分」表示は、業界ルールで定めた「徒歩1分=道路距離80m」を基準に計算された徒歩所要時間です。

信号や踏切などでの待ち時間が含まれていない上、個人の歩行スビードや道のり、道路距離の起着点によっても、実際の所要時間とズレが生じてしまいます。

物件を探す際は「駅から徒歩◯分」表示をうのみにせず、一度自分の足で歩いて確認することがおすすめです。

歩いて確認することが難しいなら、インターネットの地図などを使って距離や周辺の様子をチェックしてみると良いでしょう。

豊富な物件数の「公社の賃貸」であなたにぴったりの物件をぜひ見つけてください!

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