公社の賃貸ブログ
賃貸を解約・退去する手続きや流れは?準備するものや注意点も!
こんにちは! 神奈川県住宅供給公社の戸丸です。
転勤や進学、住み替えなどで賃貸住宅を退去する際にはどんな手続きが必要なのかご存知ですか?
今日伝えて明日引っ越し!というわけにはいきません。
賃貸住宅から引っ越しをするとき、必ず行う退去・解約の手続き。
しかし、具体的に何をするのかと考えると、よく分からないことも多いのではないでしょうか。
今回は賃貸を解約する手続きの流れや、解約時に気を付けるポイントなどをご紹介します。
賃貸を解約!まずは退去・解約手続きの流れを把握しよう
退去・解約手続きをスムーズに進めるためにも、全体の流れを事前に把握することが大事です。
流れとともに手続きのポイントも一緒に見ていきましょう。
賃貸住宅の退去や解約に必要な手続きの大まかな流れは以下のようになります。
【1】退去する旨を大家さんに通知する
【2】退去届の提出
【3】電気、水道、ガスなどの転居手続き
【4】郵便物の転送届
【5】住民票の転出届
【6】ご近所への挨拶
【7】お部屋の掃除
【8】引っ越し
【9】退去立ち会い
【10】敷金の精算
一人暮らしでもやるべき手続きはたくさん発生するので、しっかり確認して計画的に進めることが大事です。
【1】賃貸借契約書を確認
解約を決めたら、解約の連絡を「誰に」「いつまでに」「どのように」する必要があるかを、入居時に交わした賃貸借契約書で確認します。
一般的には物件の管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)に、解約する日の1ヶ月前までに書面で連絡する、としていることが多いです。
その際、原状回復に関する記載も確認します。
特約が付いている場合、内容もよく理解しておきましょう。
解約手続きは、契約書の内容に従って行われます。
手元にない場合は不動産会社などに問い合わせましょう。
【2】解約の連絡後、退去届(解約届)の提出
物件の管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)に解約する旨と退去日を連絡します。
また、駐車場を別で借りている場合は、駐車場の管理会社への解約通知と手続きも忘れずに行います。
電話連絡後、退去届(解約届)に必要事項を記入し、郵送、FAXなどで送ります。
主な必要事項としては現在入居中の物件名と住所、借主の氏名・連絡先、精算後の敷金を受け取る口座、退去・立ち会い希望日などがあります。
【3】電気、水道、ガスなどの転居手続き
電気や水道、ガスなど各種ライフラインについて、各所へ連絡して転居手続きを行います。
電話の他にインターネットで手続きができるサイトを利用することもできます。
手続き申し込みは、退去の1週間前までが目安です。
【4】郵便物の転送届
退去後に元の部屋に郵便物が送られてきた場合、新住所へ転送してもらえるように郵便局に転送届を提出しておきましょう。
引っ越しから1年間は新住所へ郵便物を転送してもらえます。
【5】住民票の転出届
現在住んでいる住所の管轄の役所へ転出届を提出しましょう。
この時にもらえる「転出証明書」は引っ越し先の役所へ転入届を提出する際に必要になります。
印鑑と身分証明書を持参しましょう。
【6】近所へ挨拶
引っ越し当日は荷物の運び出しなどで騒がしくなります。
ご近所の方とお付き合いがあった人はもちろん、そうでなくても賃貸マンションやアパートの両隣や下の階の方などにはご挨拶をしておくのがベターです。
【7】お部屋の掃除
今まで生活してきたお部屋ですから、キレイに掃除をして退去したいものです。
家具を運び出すと、普段掃除できなかった部分が意外と汚れていた......なんてことも。
事前に少しずつ掃除をしておきましょう。
ベランダなどに置いていた私物も忘れないように!
【8】引っ越し
立ち会い日までに荷物を全て運び出し、部屋を明け渡せる状態にします。
ガスの閉栓やブレーカーを落とすことも忘れずに!
【9】退去立ち会い
借主と管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)が一緒に、部屋の傷や汚れ、不具合などの有無を確認します。
これは退去後に部屋の汚れや傷を修繕する際、修繕工事の費用負担責任が貸主側と借主側のどちらにあるのかはっきりさせるために行います。
借主が故意・過失でつけてしまった汚れや傷の修繕費用は借主負担、入居時にはじめからあった汚れや傷、経年劣化による汚れや破損の修繕費用は貸主負担となります。
自分で付けてしまった汚れや傷は正直に伝え、こちらに非がないものについては損をしないようその旨をきちんと主張しましょう。
まれに、「この傷は最初からありました。」「いいえ、管理会社が最初にチェックした時にはありませんでしたよ。」など食い違いからトラブルが起こってしまうケースもあります。
入居当初からあった汚れや傷については、入居の時点でその箇所の写真を撮るなどして大家さんや管理会社と状態を共有しておくと、退去立ち会い時の確認にも役立ちます。
所要時間は30~60分程度です。
ものすごく細かく見るわけではないのでそれほど恐れなくても大丈夫ですよ。
お互いに部屋の確認をして納得出来たらサインをし、鍵を返却して退去します。
【10】敷金の精算
立ち会いの結果を元に、原状回復にかかる費用と借主と管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)が各々負担する割合を計算し、敷金の精算をします。
後日精算の見積もり書が送られてくるので、書面の内容を確認して問題がなければ返送し、残った敷金が指定の口座に返却されるのを待ちましょう。
通常は立ち会い後1~2ヶ月で借主に通知されますが、敷金だけでは足りない場合、不足分を請求されることもあります。
原状回復のためにリフォームが必要と通知された場合は、本当に必要なリフォームなのかどうかも確認しましょう。
敷金の精算をもって解約の手続きは終了です。
賃貸の退去・解約の手続きで用意・確認しておくこと
スムーズに解約手続きを進めるために、どのような準備が必要なのか確認してみましょう。
鍵や備品などの貸与物の用意
退去時に返却するものは、全て準備しておきましょう。
準備するのは退去届(解約届)を出してからでもかまいません。
・鍵:入居時に渡された鍵だけでなく、自分で作った合鍵も全て
・備品:エアコンのリモコンや取扱説明書など、部屋に備わっていた備品
入居時に撮った部屋の写真の用意
入居時に撮った部屋の写真は、必須ではありませんがあると立ち会い時などに役に立ちます。
退去時の立ち会いで部屋に損耗があった時、入居前からのものか、入居中のものか、写真と比較しながら確認できます。
引っ越し業者の手配
年度末などの引っ越しが多い時期は引き受けてくれる業者がなかなかいない・・・なんてことも。
退去を決めたら、できるだけ早く引っ越し業者の検討を。
火災保険の解約
火災保険の解約の連絡を忘れずにしないと、そのまま継続手続きとなってしまいます。
引っ越し時のゴミ処理方法の確認
退去の日にタイミングよくゴミの収集があるとは限りません。
自治体に問い合わせるなどして、収集日以外にゴミを処理する方法を確認しておきましょう。
この他にも新聞を止めたりインターネットを解約したりなど、さまざまな手続きがあります。
銀行やクレジットカードの住所変更も早いうちに必要ですね。
各種手続きは1ヶ月前から可能なものもあるので確認し、やることリストを作って、できるものから早めに済ませましょう。
賃貸の退去・解約手続きで気を付けることはある?
解約の時期や損をしないポイントを押さえておくと、解約がさらにスムーズにいきます。
気を付けるべき確認点について、ご紹介していきますね!
退去・解約の時期と家賃
退去や解約をするタイミングによっては、違約金や余分な家賃を支払わなければならないこともあります。
損をせずに退去できるよう、下記の点に注意しましょう。
早めの解約には注意
入居後1年未満など短期間で退去する場合は途中解約となり、違約金が発生することがあります。
契約期間を確認しておきましょう。
例えば、8月31日で入居後満1年になるけれど、31日より前に引っ越しする必要がある・・・といった場合、引っ越しを先に済ませて解約日は8月31日にすると、違約金の発生を防げます。
退去する月の家賃の計算方法も要チェック!
退去する月の家賃の計算方法は「日割り」「半月割り」「月割り」などがあり、契約書に記載されています。
書かれていない場合、不動産会社などに問い合わせて確認しましょう。
例えば月途中の10日に退去する場合に必要な家賃は、ケース別に以下のようになります。
日割り:1~10日までの10日間分
半月割り:1~15日までの15日間分
月割り:1日~月末までの1ヶ月分
半月割り、月割りですと余分な家賃を払うことになります。
原状回復について
損をしないためのポイントの一つとして、原状回復について知っておくことが大事。
「原状回復」とは部屋を入居時と全く同じ状態に戻すということではなく、 次の入居者のために必要な修繕を行うことを指します。
一般的に、自然に損耗したものに対する修繕費用は管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)が負担し、故意や過失による損耗に対する修繕費用は借主が負担します。
例えば、故意や過失による汚損がない部屋については、退去後のハウスクリーニング代は管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)の負担です。
ただし、賃貸借契約の特約事項にハウスクリーニング代や鍵交換費用を借主負担にしている場合は、上記のようにならない場合もありますので注意が必要です。
費用負担を誰が行うかは、立ち会いの結果を元に決められます。
部屋に汚れや破損があった場合は、入居時からあったものなのか、自分の故意や過失によるものなのかを立ち会いの相手に明確に伝えましょう。
原状回復における管理者(不動産会社、管理会社、大家さんなど)・借主の負担区分をざっくり知りたい場合には下記のガイドラインがおすすめです。
賃貸住宅紛争防止条例&賃貸住宅トラブル防止ガイドライン 改訂版(東京都都市整備局住宅政策推進部不動産業課 編集・発行)
図解付きで解説しています。
事前に色々と分かっていれば、当日落ち着いて対処できますね。
退去時の費用に関して多いトラブルや、もしトラブルになってしまった場合の対処法は「賃貸で多い退去費用のトラブル。費用の相場と解決方法をご紹介!」でも解説しています。
ぜひ合わせて参考にしてください!
「公社の賃貸」の場合は?
公社の賃貸の物件から退去する場合、退去告知の連絡先や解約のタイミングなどは下記の通りとなります。
解約の連絡後、退去届の提出
一般賃貸住宅
管轄の管理会社に連絡し、退去届をお受け取りください。
その後、管轄の管理会社に退去修繕立会日を電話予約の上、契約解除日の15日前までに退去届をご提出ください。
駐車場を契約されている場合は併せて解約の手続きを行ってください。
(一般社) かながわ土地建物保全協会 (営業時間/平日 8:30~19:00)
川崎サービスセンター
TEL.044-511-2500
横浜北サービスセンター
TEL.045-933-0593
横浜南サービスセンター
TEL.045-778-4425
湘南サービスセンター
TEL.0466-43-7731
県央サービスセンター
TEL.046-251-2901
西湘サービスセンター
TEL.0463-71-1839
(一般財)若葉台まちづくりセンター(営業時間/水曜・祝日以外 8:30~17:30)
TEL.045-921-3361
特定優良賃貸貸住宅
管轄の保全協会サービスセンターに連絡し、退去届をお受け取りください。
同サービスセンターに退去修繕立会日を電話予約の上、契約解除日の30日前までに退去届をご提出ください。
駐車場を契約されている場合は併せて解約の手続きを行ってください。
解約の時期と家賃
入居時にキャンペーンを利用してフリーレントまたは家賃半額などの減額特典を受けている場合、契約締結日から1年未満で退去すると退去清算時に減額分の家賃を負担いただきます。
その他違約金等は発生しません。
退去した月の家賃の計算方法は「日割り」となります。
賃貸住宅の退去・解約手続きの流れや準備を知って進めよう!
解約を決めたら賃貸借契約書で解約方法を確認しましょう。
解約の連絡後、退去届を提出して解約手続きスタートです。
電気・水道・ガスなどライフラインの各種手続きや、郵便などの転居手続き、住民票の転出届などの手続きを行います。
ご近所への転居のご挨拶や掃除なども進めていきましょう。
引っ越し作業後は荷物を全て運び出し、修繕の有無を立ち会い日に確認、鍵などを返却して退去。
敷金の清算を終えれば完了です。
やらねばならないことは目白押しですので、やることリストを作って早めに手続きを進めてくださいね!
解約前に時期や家賃の確認をし、原状回復は損をしないポイントをおさえて余計な出費を抑えましょう!
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気になるエリアや街、物件に関して不明な点などがあれば、お気軽にお問い合わせくださいね。
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