公社の賃貸ブログ

賃貸でプロパンガスと都市ガスどちらを選ぶべき!?

2019.10.15

団地の知識

こんにちは! 神奈川県住宅供給公社の戸丸です。

賃貸物件を契約して引っ越しが決まったら、ライフラインの使用開始手続きを行う必要があります。

中でもガスには「プロパンガス」と「都市ガス」の2種類がありますが、賃貸ではどちらを選ぶべきか、悩む方も多いのではないでしょうか。

今回は、賃貸物件におけるガス会社の選び方についてのお話。

お部屋探しに知っておくとお得な、ガスの種類や選び方をご紹介します。

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プロパンガスと都市ガスの違いを詳しく解説!

賃貸物件を探す際には、水道・光熱費が関わる設備面も重要ポイントですよね。

生活に欠かせないガスの種類や料金の違いを知っておくと、お部屋探しに困った時の判断材料にもなります。

まずは、プロパンガスと都市ガスの主な違いや、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

プロパンガスの特徴

プロパンガスの原料は、プロパン・ブタンという液化石油ガスの通称LPガス。空気より重く熱量が高い、といった特徴があります。

また、プロパンガスはボンベを設置して供給します。

料金区分について意外と誤解している方が多いようですが、プロパンガスは公共料金ではありません

プロパンガスは法で定められたガイドラインがない「自由料金」であるため、同じ地域でもガスの基本料金自体に違いがあります。

◆プロパンガスのメリット

都市ガスには供給エリアの制限がありますが、プロパンガスはガスボンベが設置できるならどこでも利用が可能です。

都市ガスに比べ熱量が高いので火力が強く、設置の初期費用が安い利点もあることから、レストランなどでもよく使われています。

火力が強いことで効率的に時短料理ができ、食材本来の味を引き出しやすいなど、料理好きの方にはおすすめです。

また、建物に備え付けでガスを設置する分、道路の下のガス管を通じて供給する都市ガスよりも災害時の早急な復旧が見込めます。

◆プロパンガスのデメリット

プロパンガスは法的な「適正価格」が定められていません。

ガス会社が単位料金を自由に調整できるので、急な値上げなどの注意が必要です。

例えば関東地方で、月に20立方メートル~80立方メートルの範囲でガスを使用した場合。

プロパンガスだと都市ガスよりも基本料金だけで約500円、基準単位料金は約2倍高くなります。

また、プロパンガスはボンベを設置する場所が必要です。

直射日光を避ける、火気までの距離を十分取るなどの設置基準もあるので注意しましょう。

都市ガスの特徴

都市ガスの原料は、メタンが主成分の天然ガス。

空気より軽くプロパンガスより熱量が低い、また地中埋設のガス管から供給するといった特徴があります。

都市ガスは国や地域の認可が必要な「公共料金」。

そのため、ガスの適正価格の目安が分かりやすく、お部屋探しの際に自分で相場を調べることが可能です。

◆都市ガスのメリット

都市ガスの一番のメリットは、何と言ってもプロパンガスよりも料金が安いこと!

公共料金のため月々の基本料金がほぼ安定しており、プロパンガスのように急な値上げの心配もいりません。

プロパンガスのように、ガス設備のための場所を取らなくて済むのもメリット。

また、原料の天然ガスは人体に無害です。

空気より軽いため、万が一のガス漏れでも拡散しやすく安心です。

都市ガスの二酸化炭素排出量は少ないため、地球環境に優しくエコなエネルギーでもあります。

◆都市ガスのデメリット

一方デメリットは、住宅に都市ガスを取り付ける場合に初期工事が高いこと。

都市ガスを新たに契約する場合、地下埋設から住宅引込みの配管工事が必要です。

おおよそでも10万円以上は掛かりますが、引き込む距離によっては大掛かりな工事でさらに高額になることも。

都市ガスには供給エリアが限られているため、全ての地域で利用できるわけないところもデメリットです。

また、災害時には供給が自動的に停止するので安全性はありますが、その分復旧はプロパンガスより若干遅くなります。

なぜ賃貸でのプロパンガスは高額に?

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前述でもお伝えしましたが、プロパンガスの自由料金は法的ガイドラインが定められていません。

ざっくり言うと、ガス会社が自由に料金を決めることができるのです。そのため原油の価格変動や為替で、急な値上げもあり得ます。

また、プロパンガスの設置にかかる初期費用は一旦プロパンガス会社で負担し、その工事料金を毎月の支払いに上乗せして請求しています。

各家庭へのボンベを設置や、メンテナンスを行う人件費もかかるため、費用が高くなってしまうという点もあります。

(公社の賃貸はプロパンガスの料金にプロパンガス設置費用を上乗せしていません。)

ただしプロパンガスガス会社は各会社の裁量で料金が決まるため、交渉の余地もあります。

まずは、できるだけガスの使用量を節約すると良いでしょう。特に、給湯にかかるプロパンガス代は割合を大きく占めます。

例えば、長めのシャワーなら使用時間を少なくする、もしくは湯船につかる。

この時、設定温度を低めにしたり、湯船にためる量を少なめにしたりするといいでしょう。

お風呂は追い焚きよりも入れ直しの方が節約につながります。

バスタブの蓋をこまめに閉めて、できるだけ連続で入るのも大事ですよ。

都市ガス自由化で賃貸でもお得な会社を選べる!?

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プロパンガスだけではなく、都市ガスも2017年4月から自由化が始まったことをご存知ですか?

賃貸でも、都市ガス会社を自由に選ぶことができるんです。

既存のガス導管があれば、特に工事をする必要も無いので都市ガス手続きは簡単!

電話一本で申込書を取り寄せ郵送したり、Webでの受付ができたりする場合もあります。

様々な料金プランがあるので、ご自身の生活に合った料金を提示してくれる都市ガス会社を選びましょう。

ただし、都市ガスのデメリットでも紹介しましたが、供給エリアの制限があります。

都市ガスは既存のガス導管が無ければ、新規の引き込み工事が必要となり、その際は契約者が工事費を負担しなければなりません。

賃貸の場合はまず、貸主に既存のガス導管工事が済んでいるかを確認しましょう。

もしガス導管工事が未済の場合は都市ガスの導入は難しいでしょう。

できるだけ賃貸物件探しをスタートする際に、ガス使用の条件も聞いてみることをおすすめします。

まとめ

・「プロパンガス」は通称「LPガス」といい、液化石油ガスが原料で熱量が高い、またボンベを設置して供給するといった特徴があります。また、「都市ガス」は天然ガスが原料でプロパンガスより熱量が低く、地中埋設のガス管から供給するといった特徴があります。

・プロパンガスは設置の初期工事費用が安いですが、ガス会社で自由に料金を設定できるため毎月のガス料金が高いというデメリットがあります。都市ガスは公共料金であるため、急な値上げの心配が無く天然ガスは人体に無害なので安心です。ただし供給エリアに制限があり、既存の配管が無いと工事費が高くつくデメリットがあります。

・賃貸のプロパンガス料金が高いのは、ガス会社が工事費を負担し、毎月のガス料金に上乗せして回収するケースがあるから。(公社の賃貸はプロパンガス設置費用を毎月のガス料金に上乗せしていません。)安くしたい場合はまずは貸主へ相談をしてみましょう。貸主がガス会社の変更を認めるような場合は入居者全員が署名し、消費者相談窓口を利用して優良ガス会社に変更するよう提案する方法もあります。ガス料金の割合を占める給湯の節約も心がけましょう。

・賃貸物件でも、都市ガスの自由化に伴いガス会社を選ぶことができます。既存の配管があるか貸主に確認し、希望の都市ガス会社へ見積もりを依頼すると良いです。
ただし貸主がガス会社と契約をしている場合は、借主が選ぶことはできませんので、物件探しの際に、ガス使用の条件も聞いてみることをおすすめします。

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