公社の賃貸ブログ

賃貸の更新か引っ越し、どっちがお得?試算方法や注意点などを解説

2021.05.20

団地の知識

こんにちは! 神奈川県住宅供給公社の戸丸です。

賃貸に住んでいると、家賃以外にかかるのが『更新料』です。

一般的に2年に1度、契約の更新が行われ、引き続き住む場合は更新料を支払います。

ただ、この更新料が意外なクセモノ。

忘れたころにやってくるので、思いがけない出費にびっくりしてしまうことも。

特に一人暮らしだと更新の時期には、「こんなにお金がかかるなら、更新料を払わなくて済むように引っ越しをしようか...」と考える人もいらっしゃるかもしれません。

では、更新と引っ越し、実際はどちらがお得なのでしょうか?

例を挙げて試算し、比較していきましょう!

比較する際の注意点や、費用面以外で大切にしたいこともご紹介します。

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賃貸の「更新」と「引っ越し」で迷ったらまずは試算してみよう

更新料は関東圏では設定されているところが多いようですが、関西などでは元々習慣が無く、更新料が無かったり、関東圏よりも低めに設定されていたりすることもあるようです。

更新料の有無や金額については賃貸借契約書に記載しているので確認してみましょう

では、更新料と引っ越し代、どちらがお得なのか?という疑問について見ていきましょう。

更新料のシミュレーション

まずは一般的な更新料の内訳から見ていきます。

更新料...家賃1ヶ月分

更新事務手数料...家賃0.5ヶ月分

火災保険料(2年分・単身の場合)...1~2万円

保証料(家賃保証会社利用の場合)...1万円~家賃の3割程度

これに加えて、更新月には家賃も通常通り支払いますので、家賃は2ヶ月分。

例として家賃8万円の物件の場合、更新月の支払い例は以下の通りです。

 家賃  8万円 
 更新料   8万円 
 更新事務手数料   4万円 
 火災保険料  2万円 
 保証料(家賃の3割で計算)   2.4万円 
 合計   24.4万円 

24.4万円...けっこうな金額ですね!

更新の通知は更新月の2~3ヶ月前に来ることがほとんどですが、この金額を見たらびっくりしてしまいそうです。

なお、更新費用が発生しても保険料・保証料と手数料のみの物件もありますので、契約書は事前に良く確認する必要があります。

引っ越し費用のシミュレーション

では、引っ越しの場合はどうなるでしょうか?

一般的な引っ越しにかかる費用には以下のようなものがあります。

前家賃...家賃1ヶ月分

敷金...家賃1ヶ月分

礼金...家賃1ヶ月分

仲介手数料...家賃1ヶ月分

火災保険料...1~2万円

保証料...1万円~家賃の3割程度

同じく、家賃8万円の物件を例にしてみます。

 前家賃  8万円 
 敷金   8万円 
 礼金   8万円 
 仲介手数料  8万円 
 火災保険料   2万円 
 保証料   2.4万円 
 合計   36.4万円 

このうち敷金は退去時に何もなければ全額返ってきますが、部屋の修繕が必要な場合は差し引かれた額が戻ります。

敷金が全額返ってくると想定して、さらに礼金が無い物件を選べば、更新よりも引っ越しの方がお得。

さらに、フリーレント物件のように数ヶ月分の家賃が免除される物件なら、初期費用はさらにお得になると言えそうです。

「じゃあ、引っ越したほうがいいよね!」と決めてしまうのは、ちょっと待ってください!

次は、試算する場合にどこに気を付けたら良いかについて見ていきます。

賃貸を更新するか引っ越しするか?試算・比較する時の注意点

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条件を選べば引っ越しの方がお得になる、というのはあくまでも「特定の期間にかかる費用」だけを比較した場合です。

実際に試算・比較するときに意識しておきたいポイントがあります!

引っ越しした先で更新料があるなら一筋縄ではいかない

更新料がかからない物件を選択すればいいのですが、物件選びの条件としては数がかなり絞られてしまうことは覚悟しておきましょう。

更新料が発生しても引っ越しの方がお得にするためには、それまでの物件よりも家賃が低いところを選択すればOK。

ですが、現在住んでいる物件が気に入っている場合、同じような物件を安く見つけるのは大変かもしれません。

フリーレント物件も最近は増えてきましたが、全体に占める数としては決して多いとは言えません。

また、周辺の家賃相場よりも高めの設定にしてあることもあるようです。

さらに、決められた期間は居住しないと違約金が発生することもあります

また「定期借家契約」など、期間内の途中退去が難しかったり、期間が満了すると引っ越すか再契約となるような契約もあります。

引越し先の契約内容はよく確認しましょう。

引っ越しには思っているよりお金がかかる

更新の場合は特に環境が変わるわけではないので、更新料以外にかかるお金はありません。

逆に引っ越しの場合は、敷金などの他にかかるお金は以下のようなものがあります。

・引っ越し代(20km圏内で単身の場合は2~5万円ほど)

・引っ越しの挨拶品代

・ゴミの処分代

・カーテンや照明などの購入費用

その他、冷蔵庫の整理で引っ越しの前後は外食などでお金がかかることも想定されます。

もしエアコンやガスコンロなど家具設備が付いていない物件の場合、新たに購入する必要もあるでしょう。

カーテンも窓のサイズが合わなかったり、窓の数が増えたりした場合は買い足す必要があります。

もちろん費用面以外でも、住所変更や電気ガス開通などの各種手続きが必要となり、引越しには時間や手間もかかります。

更新料は交渉できる可能性もある!

更新時に支払う火災保険料や保証料は必ず支払わなければなりませんが、更新料や事務手数料は不動産会社や貸主が設定しているものなので、交渉の余地があります。

今までに家賃の滞納などのトラブルが無い借主さんには、大家さんも長く住んでもらいたいと思うものです。

もし、更新料がネックで引っ越しを考えていることがわかれば、更新料を減額してくれる可能性は十分あります。

長く住んでいる場合は、更新の機会に他の部屋の家賃を調べてみましょう。

現在出ている部屋の賃料は、自分が契約したときよりも下がっているかもしれません。

更新料とともに家賃の減額を交渉してみる良い機会です。

交渉の際には「周辺の物件の家賃相場を調べており、引っ越しを考えていること」を伝えると、突飛な要望ではないことがわかり、減額について考えてもらいやすくなるでしょう。

賃貸の引っ越しを考えるなら費用面以外のポイントも大事

ほとんどの場合、更新をした方が引っ越しよりもお得、と言えますが、更新は生活環境を見直す良いタイミングでもあります。

住んでいると、「もっとこうだったら...」ということが出てくるでしょう。

・通勤通学にかかる時間を短くしたい

・近隣住民の騒音などのトラブルが気になる

・スーパーやコンビニが近いところに住みたい

駅や線路が近く電車の騒音が気になる

・風呂、トイレ別の物件がいい

・少し不便でも家賃が安いところに住みたい

・日当たりの良い部屋に住みたい

住宅の決め手は費用だけではありません。

どんな暮らしがしたいか、間取りはどんなものがいいか、住むうえでの不満をなるべく減らせるような条件を考えてみることも大切です。

引っ越しの初期費用はかかるかもしれませんが、更新の機会に新たな環境をスタートさせることを考えて、新しい賃貸マンションやアパートを探してみてもいいかもしれません。

賃貸の更新と引っ越しで迷ったら試算から始めよう

更新と引っ越しで迷ったら、まずは試算してみましょう。

敷金の戻りなどを考えると引っ越しの方がお得になりますが、一般的には更新をしたほうが費用は抑えられます。

更新と引っ越しの比較では、契約にかかるお金以外もお忘れなく。

引っ越しは思っている以上にお金がかかります。

また、契約によっては途中解約ができなかったり違約金が発生する場合もあります。

更新料は減額交渉可能な場合もあります。

長く住んでいるなら家賃の減額も合わせて交渉してみる価値ありです。

新居への引越しにも更新にもそれぞれメリットがあり、更新は生活環境を見直す良いタイミングです。

費用の高い・安いだけでなく、自分に合った暮らし、希望にあう暮らしができる環境について考え、物件を探すのもいいでしょう。

ちなみに、神奈川県の賃貸物件を豊富に扱う神奈川県住宅供給公社「公社の賃貸」の物件には更新料はありません。

そのため、長く住むほどお得です。

また「公社の賃貸」は、礼金、仲介手数料もありませんので、次のお引っ越し先の候補にしてみてはいかがでしょうか?

気になるエリアや街、お部屋に関する不明点などがあれば、お気軽に情報をお問い合わせくださいね。

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