公社の賃貸ブログ

木造と鉄骨、鉄筋の違いとは?メリット・デメリットをチェック!

2023.10.16

団地の知識

こんにちは!神奈川県住宅供給公社の盛合です。

賃貸アパートに多い建物の構造は木造です。

それ以外に鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがありますが、各構造の違いについては知っていますか?

建物は構造によって遮音性や耐震性、耐火性などの性能が異なります。

構造の特徴をしっかり理解していないと、入居後に生活騒音などで後悔する場合もあります。

賃貸物件を探すときは、建物の構造についてもチェックすることが大切です。

今回は、賃貸物件でみかける建物の構造とその違いについて、メリット・デメリットを中心にご紹介します!

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木造、鉄骨、鉄筋など建物の構造の種類を解説!

建物の構造とは、主に柱や梁(はり)といった骨組みとなる部分のことで、使用する材料によって分類されています。

賃貸物件で用いられているのは、主に木造(W造)、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)といった構造です。

それぞれどういった構造なのか、簡単に解説します。

木造(W造)とは

建物の主要となる部分に木材を使った構造のこと。

賃貸アパートに多くみられる造りです。

鉄骨造(S造)とは

建物の主要となる部分に鋼材を使った構造のこと。

鉄骨造は使用する鋼材の厚みで、さらに軽量鉄骨造(6mm未満)と重量鉄骨造(6mm以上)の2つに分けられます。

軽量鉄骨造は主に2階建てくらいの低層アパートなどで、重量鉄骨造は高層マンションなどで多くみられる構造です。

鉄筋コンクリート造(RC造)とは

建物の主要となる部分の芯に鉄筋を使い、そこへコンクリートを流し込んで固めた構造。

中高層マンションや団地などに用いられるタイプです。

このほか、鉄筋コンクリート造(RC造)に、単体でも柱や梁に使われるほど高強度の鋼材である鉄骨を加えた「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」という構造もあります。

鉄骨支柱の周りを鉄筋で組んでコンクリートを流して固めたさらに頑丈な造りで、高層・大型マンションなどに用いられます。

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄筋コンクリート造(RC造)よりも耐久性や耐震性、遮音性が高いのが特徴です。

団地・マンション、アパートの違いについては「団地・マンション・アパートの違いを知ろう。定義と特徴について」でご紹介していますので、あわせてご覧ください。

木造(W造)のメリット・デメリット

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木造は古くから日本にあるスタイルで、日本の風土にも適した構造です。

メリットとデメリットについて、それぞれ確認してみましょう。

木造のメリット

・通気性が高いため室内に湿気がこもりにくい
・木材の調湿効果がカビの発生を抑制してくれる
・他の構造に比べると家賃がお手頃

木造のデメリット

・遮音性は他の構造より劣り壁も薄いため、音漏れしやすい
・通気性が良く気密性が低いため冷暖房の効きが悪い(築年数が古い場合)
・耐震性や耐火性も他の構造に比べるとやや劣る
・気密性が低いため害虫被害を受けやすい

木造は建築費用が安いため、家賃も比較的低いのがメリットです。

また、カビやダニが発生しにくい環境に保ってくれるため、アレルギーのある方にも適しています。

ただし、遮音性が低いので物件によっては外の音や隣りの生活音が気になることも。

防音対策が必要でしょう。

鉄骨造(S造)のメリット・デメリット

鉄骨造は木造と鉄筋コンクリート造の中間的なタイプ。

軽量鉄骨造と重量鉄骨造によっても違いがあるため、注意が必要です。

鉄骨造(S造)のメリット

・木造に比べて害虫リスクが低い
・木造よりもメンテナンス費用がかからない
・軽量鉄骨造は木造と同じように家賃が安め

鉄骨造(S造)のデメリット

・耐震性は木造より良いが、地震の揺れを感じやすい
・木造に比べて気密性が高いため結露が発生しやすい
・軽量鉄骨造の断熱性は木材より劣る
・熱に弱く耐火性もあまり高くはない

軽量鉄骨造の場合、遮音性は木造とさほど変わらず、断熱性は木造より劣ってしまうのが難点。

防音対策のほか、寒さを軽減する対策も必要でしょう。

重量鉄骨造の性能は、軽量鉄骨造よりやや高めですが、鉄筋コンクリート造には劣ります。

物件選びでは家賃とのバランスを考えて選ぶことが大事です。

鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット・デメリット

頑丈で凝ったデザインの建物にも利用されることの多い鉄筋コンクリート造。

メリットとデメリットについて、それぞれ確認しましょう。

鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット

・木造や鉄骨に比べて遮音性が高く生活音が響きにくい
・耐火性や耐震性にも優れているため災害に強い
・建物の強度・耐久性が高く耐用年数も長い
・熱や腐食にも強い

鉄筋コンクリート造(RC造)のデメリット

・気密性が高く通気性が悪いため、結露やカビが発生しやすい
・賃貸物件では家賃相場がやや高い

木造や鉄骨造よりも遮音性が高いことから、生活音などの騒音が気になる方におすすめです。

耐火性や耐震性にも優れていることから、災害時などの安全性を求めている方に適しているといえるでしょう。

公社の賃貸」の物件はほとんどが鉄筋コンクリート造(RC造)です。

通気性に関しては、シックハウス対策として、24時間換気システムをつけることが改正建築基準法にて2003年7月に施行されているため、改善されている傾向にあります。

先述したように、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄筋コンクリート造(RC造)よりさらに遮音性や耐火性、耐震性、耐久性などに優れていて、高層マンションなどで採用されている建築方法です。

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は建築費用が高くなるため、賃貸物件の家賃相場は高めです。

木造・鉄骨・鉄筋など構造の違いを知って後悔のない物件選びを!

建物の構造とは主に柱や梁といった骨組みとなる部分のことで、使用する材料によって分類されています。

賃貸物件にみられる構造は、主に木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造。

それぞれメリットやデメリットがあります。

木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造より性能で劣る部分もありますが、家賃の安さを優先する場合におすすめ。

遮音性で木造、鉄骨造より優れた鉄筋コンクリート造は、生活騒音などが気になる方に向いています。

同じ間取りや築年数であっても、構造が違えばメリットやデメリットも異なります。

建物の構造の違いや特徴をしっかり把握して、後悔のない物件選びにつなげましょう。

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