公社の賃貸ブログ
音楽でつながる2年ぶりの「団地ふれあいコンサート」フロール川崎戸手
冬の気配が近づく11月29日(土)、フロール川崎戸手(川崎市幸区)の集会所で「団地コンサート」が開催されました。コンサートは、午前と午後に2回行われ、取材をした午前の部には子どもたち5名を含む32名が参加されました。フロール川崎戸手での団地コンサートは2年ぶり、自治会長の熱意あるラブコールもあり、実現しました。楽しみにされていた方も多かったようで、開場前から集会所にはワクワクした空気が広がっていました。
今回は初の取り組みとして、事前申込書に「演奏してほしい曲」を書ける"リクエスト欄"を設置。リクエストから4曲を披露してくださいました。(下記【参加者リクエスト曲】と記載)
演奏は当公社の団地共生プロデューサー(※)でもあるピアノの陶旭茹(とう しゅーる)さんと、ヴァイオリンの下荒磯(しもあらいそ)奈実さんです。お二人とも陶さん率いる音楽団体「ユースクラシック」のメンバーです。
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※ 団地共生プロデューサー |
温かな拍手に迎えられ、お二人のコンサートがスタートしました。
生演奏で彩る名曲の数々
陶さんと下荒磯さんが曲の説明をしながら演奏していきます。
「ウィンター・ワンダーランド」
まずは、1曲目。少し早いクリスマスナンバーを披露。会場は一気にクリスマスムードに。
「アンダー・ザ・シー」【参加者リクエスト曲】
ディズニー映画『リトル・マーメイド』より。
海の中で魚たちが陽気に遊ぶ世界が目に浮かぶような、にぎやかな1曲。子どもたちも知ってる曲のようで体でリズムをとっていました。
「白い恋人たち」
サザンオールスターズの桑田佳祐さんが2011年にリリースした、冬の定番バラード。
雪景色の中で寄り添う恋人たちをイメージして作られたとされる曲で、ピアノとヴァイオリンの優しい音色が、集会所にしっとりと広がりました。
ヴァイオリン豆知識コーナー
演奏の合間には、下荒磯さんがヴァイオリンについてお話をしてくださいました。
「使われる木材にも秘密がある」
ヴァイオリンの表板は主に松、裏板や横板は楓が使われます。
松は軽くて響きが伸び、楓は丈夫で音をくっきりさせるという特性があります。この2つの木材の組み合わせが"ヴァイオリンらしい響き"を生み出しているのだとか。
「ヴァイオリンの産地で音色が変わる」
実はヴァイオリンは産地によって音の特徴が大きく変わるとのこと。
イタリア製は、深みのある豊かな響きが特徴。
ドイツ製は、しっかりした安定感のある音色が魅力。
フランス製は、明るめで華やか、繊細なニュアンスが出しやすいのが特徴。
同じ「ヴァイオリン」でも、生まれた土地の気候や木材、職人の文化が音に表れるのだそうです。
年代によるヴァイオリンの分類もあり、ストラディバリウスやグァルネリに代表される100年以上前、1800年頃までのものは"オールド"、 1800年頃〜1940年頃のものは"モダン"、 1945年頃〜現在のものは"コンテンポラリー"と分けられ、それぞれ音色が違い、時代の空気を感じられます。
この日の下荒磯さんが奏でたヴァイオリンは、1800年代に作られたイタリアのオールドとのこと。
ヴァイオリンの奥深い世界をちょっと覗けたような、貴重なひとときとなりました。
見上げてごらん夜の星を
続いては、坂本九さんが歌い世界中で大ヒットした曲。もともとは、中学生のミュージカルのために作られた楽曲とのこと。星空を見上げるような穏やかな時間が流れました。心に響く、あたたかい一曲でした。
「愛のテーマ」【参加者リクエスト曲】
「この曲来た!」と演奏者の陶さんが喜んだという参加者からのリクエスト曲。映画「ニュー・シネマ・パラダイス」で使用され、劇中で重要なシーンで流れる曲です。
「涙そうそう」【参加者リクエスト曲】
「愛のテーマ」が会場をしっとりと包んだあと、続いて演奏されたのは『涙そうそう』。ヴァイオリンの音色は人の声に似ていると言われています。ヴァイオリンの優しい音色が集会所いっぱいに広がり、くちずさむ方や思わず目を閉じて聴き入る参加者の姿も見られました。
「メインタイトル」【参加者リクエスト曲】
TBS日曜劇場ドラマ『JIN-仁-』のテーマ曲。ドラマの世界観をイメージして作られ、命の尊さや人を救いたい想いなどを壮大なメロディーで表現した曲。力強く、それでいて優しい演奏でした。
「TSUNAMI」
サザンオールスターズの名曲。タイトルの「TSUNAMI」は、感情の大きな波や、おさえきれない恋心、愛が押し寄せるさまや失った心の揺れをタイトルに込めているとのこと。直接的な表現ではなく、自然の情景に気持ちを重ねるように紡がれた曲で、多くの方が静かに聴き入っていました。
「リベルタンゴ」
「リベルタンゴ」とは「自由なタンゴ」という意味です。力強く情熱的で躍動するリズムと力強さが特徴。お二人のパワフルな演奏に皆さん目が離せません。
プログラムは終了。すると、アンコールの声が次々と!
流れてきたのは「情熱大陸」です。皆さんの手拍子とともに演奏。会場が一帯となり、フィナーレを迎えました。
演奏後、会場からは大きな拍手が贈られました。
参加者にはアンケートが配布されており、演奏者へのメッセージ欄も。
「励みになりますので、ぜひ一言お願いします」との呼びかけに、多くの方がペンを走らせていました。
アンケートには
「リクエスト曲を演奏してくださってありがとうございます!」
「本格的なクラシックを聴けることが、めったにないので貴重な機会で感動しました」
「ただ演奏するだけでなく、ヴァイオリンの説明や曲の説明、リクエスト曲など楽しかったです」
「生演奏に聞き惚れました。心の中に様々な情景が思い浮かびました。子どもがすごかったね!と終了後すぐ感想を伝えてきました。良い機会をありがとうございます。」
「ここち良い気分になりました」「ぜひ、継続してください」
など、うれしい声をいただきました!

アンケート用紙の中には、かわいいイラストを描いてくれたお子さんも!
子ども用のヴァイオリンも!体験コーナーも人気!
演奏会の後は、畳スペースに用意された子ども用ヴァイオリンと通常サイズのヴァイオリンの体験コーナーへ。
「わぁ、初めて触った!」
「やった、音が出たー!」
大人も子どもも大盛り上がり。演奏者のお二人もそばで優しくサポートしてくださり、会場は和やかな空気に包まれました。
集会所が小さな音楽ホールのように感じられた、心あたたまるひとときになりました。"聴く"だけでなく、"ともに味わう"時間として、参加された皆さんの思い出になったと思います。
今回の団地ミニコンサートが、だれもが気軽に参加でき、お住まいの方同士でおしゃべりする「きっかけ」や「動機づけ」となればうれしく思います。
コミュニティの維持・発展に取り組む「団地コンサート」。これからも大切に続けていきたいと思います。
今回の公社の賃貸
フロール川崎戸手
【団地紹介】様々な世帯が暮らすコミュニティマンション「フロール川崎戸手」
【物件概要】●所在地/川崎市幸区戸手4-3-1ほか●棟数・総戸数/5棟・180戸●専有面積/31.55㎡~70.32㎡●間取り/1K・1LDK・2DK・2LDK●築年月/平成28年4月●アクセス/①JR東海道線「川崎」駅下車、徒歩20分 ②川崎市営バス小杉駅前行バス6分「遠藤町」下車、徒歩3分
関連WEBサイト
音楽で団地活性化!フロール川崎戸手「ふれあいコンサート」で住民交流(2023.12.11)
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音楽が紡ぐ新旧住民の輪♪ フロール横浜井土ヶ谷クリスマスコンサート(2025.03.04)
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