公社の賃貸ブログ

賃貸住宅のトラブルはどこに相談?多い問題や予防方法も解説!

2022.01.15

団地の知識

こんにちは!神奈川県住宅供給公社の戸丸です。

賃貸住宅でのトラブルは、できれば避けて通りたいもの。

もしトラブルに見舞われてしまったら、一人で悩まず相談することが大切です。

今回は賃貸住宅のトラブルと、相談先についてのお話。

賃貸住宅のトラブルはどこに相談すれば良いのか、どんなトラブルが多いのか、相談前の事前準備や未然に防ぐ方法についてもご紹介します。

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賃貸トラブルはここに相談!

賃貸住宅でトラブルがあった際は誰に相談すれば良いのでしょうか?

相談先を見てみましょう。

まずは大家さんや管理会社へ相談

賃貸物件に関するトラブルを相談する場合、まずは物件を直接管理している大家・不動産会社に相談しましょう。

賃貸物件の管理者が誰か分からないときは、契約書などで確認してみてください。

大家さん・管理会社との相談・話し合いでトラブルが解決しない場合は、賃貸住宅のトラブルを相談できる様々な相談窓口があります。

問題解決が難しい場合の相談窓口

下記の窓口では専門の職員から適切なアドバイスを受けられます。

各相談窓口だけでは問題解決が難しい場合、他の相談機関を紹介してもらったり、ADR(裁判外紛争解決手続き)や少額訴訟への紹介を受けたりすることもできます。

住宅の欠陥・シックハウス・退去時の原状回復費用・賃貸借契約の解除などの相談は、下記の機関に相談してみましょう。

独立行政法人 国民生活センター

最寄りの消費生活センター

・住まいに関する都道府県の相談窓口

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)

※住宅リフォーム・紛争処理支援センターのホームページでは、都道府県別に他の相談機関についても紹介しています。

敷金を返してもらえない、家賃を滞納したら退去を要求されたなど弁護士に相談したい場合は、法テラスを利用できます。

日本司法支援センター 法テラス

法テラスは、国によって設立された法的トラブル解決のための「総合案内所」です。

賃貸借契約をしようとしたけど、やっぱりやめたいなど不動産取引に関する相談は「不動産適正取引推進機構」に問い合わせてみましょう。

相談すべき賃貸住宅のトラブルとは?特に多いケースをご紹介

賃貸住宅で多いトラブルについて、大きく入居後と退去時に分けて紹介します。

入居後のトラブル

入居後に多いトラブルが、騒音トラブルです。

賃貸住宅で生活する場合、隣近所の生活音が多少は聞こえるものですが、我慢できる音の大きさや種類には個人差があります。

どのような音がトラブルになっているのでしょうか。

上階の足音、子どもが走り回る音、扇風機や健康器具、洗濯機などから伝わる振動音、楽器の音、テレビやステレオの音、大勢で騒ぐ音、ペットの鳴き声、などが挙げられます。

これらの音が発生する時間帯もトラブルの元になります。

昼間なら気にならない音でも、夜間や就寝時間には気になるという場合も多々あります。

この他に、においの発生、マナー・ルール違反なども多いトラブルです。

ペットのにおい、ベランダ喫煙のタバコのにおいなどは、気になる人には不快なにおいとなります。

においは外からやって来るとは限りません。

部屋を閉め切っている時間が長い場合などは、部屋全体にカビ臭が充満してしまうことも。

生ごみから液だれする状態でゴミを出す、回収日時を守らずにゴミを出す、ペット禁止物件でペットを飼うなど、マナーやルールが守られていない状態もトラブルの原因になります。

駐輪場・駐車場を無断で使用したり、自転車置き場にバイクを駐輪したりすることも、トラブルになりやすいです。

入居中のトラブルでよくあるケースや、入居前に多いトラブルなどについては「賃貸借契約で多いトラブルや対策、相談先を知っておこう!」もご覧ください。

退去時のトラブル

実は賃貸住宅のトラブルで最も多いのは、退去するときの敷金返還と原状回復に関するものです。

原状回復には貸主側が負担すべきものと借主側が負担すべきものの目安として、国土交通省ではガイドラインを示しています。

ガイドラインでは、退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため、賃貸借契約に関して妥当と考えられる一般的な基準をとりまとめています。

賃貸住宅標準契約書の考え方、裁判例及び取引の実務等を考慮した原状回復の費用負担のあり方など、気になる方は参考にしてください。

しかしながら、借主側に多くの負担が求められるケースが後を絶たず、トラブルになっています。

既に賃貸借契約を締結されている方は、一応、現在の契約書が有効なものと考えられます。

契約内容に沿った取扱いが原則ですので、契約前に契約書の条文や特約事項の記載内容をご確認ください。

退去時のトラブルに多いケースや相談窓口などは「賃貸で多い退去費用のトラブル。費用の相場と解決方法をご紹介!」でも詳しい説明をしているので、ぜひ読んでみてください。

賃貸のトラブルを相談する前に、事前準備は何が必要?

賃貸住宅のトラブルを相談するときは、どのような問題が発生しているのかを具体的に伝えるのも大切です。

そのためにもトラブルの記録を取りましょう。

チェックポイントは「いつ(時間・頻度)」「どこで」「どんなこと」があるかです。

トラブルのケースごとに、どんな記録があると良いのか見ていきましょう。

住人同士のトラブル

例えば騒音なら、実際の音を録音できればなお良いです。

夜中何時ごろなど、日付や時間も記録しておきましょう。

駐車場への無断駐車であれば「午後2時ごろ自分が契約している駐車場に、見知らぬ車(ナンバーも記録)が駐車している」など詳しく記録し、現場の写真も撮るといった具合です。

これらの情報を文書にまとめて、録音データや写真とともに大家・不動産会社に提示し、相談するとスムーズでしょう。

提示されたトラブル情報を元に大家さん・管理会社でも現場を確認できれば、原因となる人に注意するなど、解決策を講じてもらえます。

注意喚起の張り紙をしてもらうだけで、トラブルが解消されることもありますよ。

トラブルは一刻も早く解決したくなるかもしれませんが、焦りは禁物。

トラブルの原因が誰にあるかが明らかな場合でも、いきなり本人へは伝えず大家さん・管理会社に相談するのが得策です。

当事者同士の話し合いは、話がこじれて問題を大きくしてしまうこともあります。

賃貸住宅設備のトラブル

生活に必要な設備が故障した場合は貸主の責任となり、修理費用も貸主側が負担することがほとんどです。

相談前に自分で業者を頼んだりすると、修理費用面で損する場合がありますので、事前に確認してみてください。

賃貸住宅に付いている設備(エアコンやコンロなど)が動かなくなってしまったときは、まず設備の取扱説明書を事前に確認してみましょう。

大抵「故障かな?と思ったら」といったトラブルQ&Aがありますので、それに従いチェックしてみてください。

それでも解決しない場合は大家さん・管理会社に報告です。

具体的にどう動かないかなど内容をまとめておき、修理してくれるよう相談しましょう。

費用をめぐるトラブル

物件の補修費や、入居中・退去時にかかる費用(更新料、敷金など)に関するトラブルは、当事者である大家さん・管理会社と話し合うことになります。

話し合いの前に契約書などの内容をよく読むことが大事。

補修や各種費用について、どのような取り決めになっているのか確認しましょう。

そのうえで何が問題なのかを明確にし、大家さん・管理会社と話し合います。

自分の要求やおかしいと思うことなどをはっきり伝えて、納得できるまで説明を求めましょう。

賃貸でトラブルが起こらないよう自分でできる対策とは?

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トラブル防止のため、自分でできる対策はあるのでしょうか。

賃貸住宅を決める前にできる対策や、相談前にできる対策についてもお話します。

トラブルになりにくい物件を探す

例えば、1階であれば自分の生活音で階下の人を悩ませることはありません。

逆に上の階や隣戸の音が気になる方は、最上階や角部屋を選ぶと良いでしょう。

隣り合う部屋の間取りも重要です。

浴室やトイレなど水回りに接する部屋には水の音が聞こえやすいもの。

自分が静かに過ごしたい部屋の隣に何があるかも確認してみましょう。

契約締結前に条件を確認

入居前の確認が不十分であったがゆえに、トラブルになってしまうこともあります。

物件は、借りる前に必ず見せてもらうのも大事です。

物件にどのような損傷があるのかなど、貸主・借主の双方が一緒に確認しましょう。

事前にチェックリストを作り、確認すると確認漏れを防げます。

確認したことは写真に撮ったり書面で残したりしておくこと。

写真があれば退去時の部屋の状態を、入居前の状態と比較することができます。

また、納得できるまで署名捺印をしないこともトラブルの予防策になります。

署名捺印する前に契約書をよく読み、分からないことがあれば遠慮なく質問して、その場で理解しましょう。

自分でできるトラブル解決策

トラブルの内容によっては自分で対策を行うことで、誰かに相談することなく解決する方法もあります。

住んでから気になったトラブルの場合

壁の向こうの音が気になる場合は壁際に家具を置くなどして、音の聞こえ方を和らげることができることもあります。

また、結露が多い場合は部屋の換気を十分にしましょう。

物件によっては「24時間連続換気してください」と指示されている換気扇スイッチもあるので確認し、指示通り24時間回すなどの対策もとれます。

自分がトラブルで苦情を受けた場合

階下の人から足音がうるさいと言われた場合、防音マットを敷いたり、底の厚いスリッパを履いたりして、音が伝わりにくくする対策がとれます。

子どもが原因の騒音は、床から伝わる足音やおもちゃの音、大声や泣き声などが多いです。

床に防音マットを敷く、壁に遮音シートを張る、防音カーテンを使うことなどで音や振動が伝わりにくくなります。

また、夜間の洗濯機の音がうるさいという苦情の対策のひとつとして、タイマー機能付きの洗濯機を活用することがあります。

不在時にも洗濯ができるので、夜遅くにしか帰宅できない人にも便利ですよ。

賃貸住宅のトラブルは1人で悩まず相談しよう!事前準備もしっかりと

賃貸住宅でトラブルにあってしまったら、1人で悩まず、まずは物件を管理する大家さんや管理会社に相談しましょう。

それでも解決できない場合には各種相談窓口があるので、頼ってみてくださいね。

日常生活の中で多いトラブルは、騒音、においの発生、マナー・ルール違反など。

退去時の費用のトラブルは、金額も大きくなりがちで見逃せないものです。

相談内容は記録を取り、事前にまとめておくこともポイントです。 

トラブルにあわない、トラブルにしないことが一番。

トラブル防止のため、物件はよく見て決める、契約書をよく理解する、入居してからは防音対策を取るなど、自分でできる対策をすることも大切です。

お互いの生活スタイルを尊重しながら、快適な賃貸住宅生活を送れるよう参考にしてみてください。

神奈川県で賃貸住宅を探すなら「公社の賃貸」の物件情報もご覧ください。

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