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賃貸借契約の保証人とは?保証人の条件や連帯保証人との違いも解説

2022.01.17

団地の知識

こんにちは!神奈川県住宅供給公社の戸丸です。

賃貸物件を借りるためには、ほとんどの場合で保証人が必要となります。

でも、「保証人」ってなんだか怖い、人には頼みにくいし、もし自分も頼まれたら嫌だな...そんなイメージではないでしょうか。

今回は、賃貸物件を借りる際の保証人とはどんな役割なのか、保証人の条件、保証人がいない場合に利用できる方法などについて解説します。

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賃貸借契約の保証人とは何?なぜ必要?

保証人とは、借主が家賃を滞納したり、物件を汚損したりしたときに、借主に代わって弁済する義務を負う人のことです。

賃貸物件の場合、借主から家賃が回収できないなどのトラブルが起きると、大家さんの負担が重くなってしまいます。

そのため、保証人または連帯保証人を立てることを求められるケースが多いです。

保証人と連帯保証人の違い

保証人と連帯保証人には厳密には役割に違いがあります。

保証人は、借主が家賃を滞納するなどした場合のみ、代わりに支払う義務がある人のこと。

ただし、まずは借主に家賃の支払いをさせることを要求できるので、借主本人に何度も督促しても支払われない場合に、保証人が代わりに支払うことになります。

それに対して連帯保証人は借主と同等の立場になるため、保証人に比べると責任が重くなります。

連帯保証人は、借主が家賃を滞納した場合など以外にも、物件の汚損や原状回復、騒音トラブルなどについても保証する義務があります。

また、借主と同等の権限を負うため、借主が家賃を滞納した場合、借主ではなく最初から連帯保証人に支払いを求めることができます。

この時、連帯保証人に拒否権はありません。

2020年に改正された連帯保証人の役割

連帯保証人の役割については民法の「連帯保証人制度」で定められています。

以前は連帯保証人が負担する金額の限度額は設けられていませんでしたが、連帯保証人の責任が重すぎることから、2020年に民法が改正されました。

2020年4月1日以降に締結された賃貸借契約書では、「保証する金額の限度額(極度額)を設けること」と「限度額についての内容を契約書に示すこと」が必要となっています。

賃貸借契約書にこれらのことが記載されていない場合は、契約書の内容が無効となります。

また、家賃に対して不当に高い限度額が設定されている場合なども無効になる場合があります。

さらに、連帯保証人に対して借主の収入額や負債額などの情報を開示することも義務となっています。

改正前は借主の経済状況が不明なまま連帯保証人になり、結果的に連帯保証人のリスクが高くなってしまうケースもありました。

この改正によって借主と連帯保証人との間のトラブルが軽減され、借主も連帯保証人を依頼しやすくなっています。

賃貸借契約の保証人になれる人の条件とは?

一般的に保証人の条件として想定されるのは以下のものです。

・2親等以内の親族
・継続的な収入がある、不動産がある
・反社会的勢力の関係者ではない

保証人の候補にまず挙がるのが「親」でしょう。

頼みやすく、審査に必要な書類の入手もしやすい傾向にあります。

ただし、高齢で仕事についていなかったり年金暮らしで収入が低かったりすると保証人として認められない、もしくはもう一人保証人を立てることを求められる場合もあります。

その場合は収入が安定している兄弟にお願いすることになるでしょう。

自立して収入が得られているならば子どもでも大丈夫です。

2親等以内であっても、妻など同居の親族の場合は保証人には立てられません。

また、保証人の収入が安定していても遠方に住んでいる場合は、家賃の回収などが難しいとしてNGとなるケースもあります。

親族内に適当な保証人が見つからない場合、職場の上司や収入が安定している友人などに保証人になってもらうこともできますが、断られる可能性は高いかもしれません。

まずは身内でお願いできる人を複数人考えておいたほうがよいでしょう。

賃貸借契約で保証人が見つからないときは

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保証人の条件に当てはまる人がいない・頼れる人がいないということもあります。

どうしても保証人が見つからない場合には、次の3つの方法があります。

①家賃保証会社を利用する

家賃保証会社とは、単に「保証会社」と呼ばれることもあり、契約者が保証料を支払って保証人代わりとなるサービスを提供する会社のことです。

名前の通り「家賃」などの金銭にかかわる部分のみを保証し、家賃の滞納などがあった場合は保証会社が対応します。

金銭にかかわる部分のみに対応するため、騒音などのトラブルが有った際は連帯保証人が対応する必要があり、保証会社の利用と連帯保証人の両方を求められることもあります。

ただし、保証会社を自分で決めることはできず、貸主があらかじめ利用できる保証会社を指定していることがほとんどです。

また、最初から保証会社の利用を条件としている物件も増えてきています。

保証会社を利用するには審査を受ける必要があります。

保証会社の申込書に記入して、収入証明書など必要書類を提出したら審査に入ります。

審査に通ったら保証委託契約書に記入・捺印し、保証料を支払います。

保証料は一般的に家賃の50~100%で、敷金・礼金と同じタイミングで支払うことが多いです。

保証会社によっては数年の契約期間があり、その場合は更新料が発生します。

すでに保証人が見つからないことがわかっている場合には、保証会社の利用必須、または利用可能な物件を探すとよいでしょう。

借りたい物件が保証会社を使えるかどうかは不動産会社に確認する必要があります。

家賃保証会社とは?利用するケースやメリットなど詳しく解説!」では、保証会社の仕組みや保証内容、メリット・デメリットなどをご紹介しています。

ぜひご参考ください。

②クレジットカード決済を利用する

クレジットカードで家賃の支払いをすることで保証人の代わりになる場合があります。

これは、クレジットカードの審査をクリアしていることが信用につながるからです。

ただし、クレジットカードは「学生や主婦でもOK」と条件が比較的ゆるいものもあるため、どのクレジットカードでも適用されるわけではありません。

あくまでもその不動産会社が指定・提携しているクレジットカード会社の審査基準を満たし、指定のクレジットカード会社を通して支払いをすることが条件となります。

ただ「家賃のクレジットカード払い可」と書いてあるだけでは保証人不要、とは判断できませんので注意しましょう。

③家賃等立替払い制度を利用する

神奈川県住宅供給公社では、連帯保証人を選定されない方については、信販会社の「家賃等立替払い制度」をご利用いただけます。

信販会社所定の審査基準を満たしていただき、取扱手数料(家賃と共益費の1%相当)を含めた費用を家賃・共益費として支払っていただくことで入居が可能になります。

また、保証人がいない場合には、保証人が不要な物件を選ぶのも選択肢の1つです。

賃貸住宅で保証人不要とは?メリット・デメリットも解説!」では、保証人が不要なのはどんな場合なのか、保証人不要物件のメリット・デメリットなどを解説しています。

あわせてご覧ください。

賃貸借契約には保証人が必要な場合も。条件を確認して対応しよう

保証人、連帯保証人は借主が家賃を支払えなくなった場合に金銭の保証をする役割を担います。

連帯保証人の場合、金銭以外の諸トラブルの対応も求められるため責任は重いですが、大家さんのリスクを減らし、安心して物件の貸し出しができるために欠かせない存在です。

2020年の民法改正によって、連帯保証人の限度額や借主の経済状況の明記が義務付けられ、連帯保証人のリスクが軽減されました。

保証人になるためには、安定した収入があるなど、家賃の回収が可能であることが主な条件となります。

遠方の場合は認められないケースもあるため、あらかじめ複数の候補を考えておきましょう。

どうしても保証人が見つからない場合は、家賃保証会社の利用や不動産会社提携のクレジットカードでの家賃支払いで保証人の代わりとなることもあります。

物件によって異なりますので不動産会社に確認が必要です。

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