公社の賃貸ブログ
大学生サポーター同士の交流!地域の絆を深める浦賀団地の「どんぶりの会」
浦賀団地の集会所で開催されている「どんぶりの会」は、高齢化や独居が進む団地の居住者の孤食を防ぎ、地域コミュニティの絆を深めることを目指し、月1回、浦賀団地に住む神奈川県立保健福祉大学の学生たちが開催しています。
今回、緑ヶ丘団地の活性化に取り組む東京工芸大学の学生たちが「どんぶりの会」を体験し、料理を通じて生まれる地域住民との温かいつながりを体験しました。緑ヶ丘団地の地域活性化に向けて、今後の活動に役立つ多くのヒントを得ることができたようです。
神奈川県住宅供給公社では、大学との連携を通じて、団地コミュニティの創出を目指す『団地活性サポーター制度』を推進しています。この制度は、学生が団地に居住しながら、地域コミュニティの活性化を団地活性サポーター(学生)、公社、そして地域住民と共に目指す取り組みです。
神奈川県立保健福祉大学(以下、県大)の団地活性サポーター(以下、サポーター)が浦賀団地(横須賀市)の集会所で毎月第4日曜日、団地の居住者と一緒にお昼ご飯を食べる「どんぶりの会」を開催しています。
「どんぶりの会」は、高齢化率60%、独居世帯も増加する浦賀団地で、高齢者の孤食を防ぎたいという思いから、2019年1月から始まりました。コロナ禍で一時お休みしていましたが2023年4月に再開しました。
今回、その活動を体験しに来たのは緑ヶ丘団地(厚木市)で活動する東京工芸大学(以下、工芸大)のサポーター。
彼らの活動拠点である集会所は、団地の建替と並行して改修工事を行っているため、活動が一時的にストップしています。
今年3月、各団地で活躍するサポーターが集まったミーティングで、それぞれの活動を知り、交流を深めたサポーターたち。集会所が使えないこの期間を利用して、リニューアル後の集会所での新しい活動のヒントをもらうため、今回の活動体験につながりました。
今回参加したのは県大のサポーター2年生3人と3年生1人、工芸大のサポーター3年生2人と4年生1人。工芸大サポーターもお手伝いをしながら、7人体制で「どんぶりの会」を開催しました。
9:00:準備開始
12時のスタートに間に合うように、朝9時に準備を開始。
県大のサポーターたちは、たくさんの地域の方に食べていただけるよう、カゴいっぱいの食材を買ってきました。
衛生面管理のため、調理はできませんでしたが、工芸大のサポーターも会場のセッティングをお手伝い。
今回のメニューは五目あんかけ丼です。栄養学を学ぶ県大の2年生2人が考えたメニューだそう。
「もうちょっと醤油足す?」と味見をしながら調理していきます
県大のサポーターたちは、いつもメニューを考える時には頭を悩ますそう。
「どんぶりの会」は1食200円。満足してもらえるメニューをこの値段で実現するために、栄養バランスを考えつつ値段を抑えてボリュームを出せる材料を考えたり、比較的リーズナブルに購入できる、集会所から少し離れたスーパーに買い出しに行ったりと、工夫しながら運営しているのだとか。
「メニューは、イベント後の反省会で出た案だったり、リクエストに応えたり。値段の関係で、牛丼を豚丼にしたり、チラシ寿司やお肉を少なめにする代わりに野菜をたくさん使ったタコライスなど作りました。昨年末は、年内最後ということで奮発してビーフシチューにしました!」
メニューによって客足が変わる難しさもあるようで、
「島根出身なんですが、私の地域の"そうめん"といえばこちらの"冷やし中華"みたいないろいろ具材が乗った料理をイメージします。喜んでもらえそう!とメニューを"そうめん"にしたら、あまりお客さんが来なかったということがありました。」
なかなか、難しいですね。勉強やアルバイトなどで忙しい中、試行錯誤して「どんぶりの会」を続けている県大のサポーターたちには本当に頭が下がる思いです。
ポスターとのれんを設置して、どんぶりの会、いよいよ始まります!
12:00 「どんぶりの会」スタート!
開始時間前から、待ってました!とお客さん続々。
工芸大のサポーターたちは、受付でお名前やアレルギーを聞くお手伝い。県大のサポーターは、手分けしてどんぶりに料理をよそっていきます
広報担当もいただきました!塩分控えめの優しい味わいで、食材本来のうまみが引き出されていて、とっても美味しかったです。ごちそうさまでした!
「どんぶりの会」では、自分のどんぶりを持ってきてもらうよう、お願いしています。皆さん、自分の使い慣れたどんぶりを持って、ここ集会所でみんなと一緒に食べる方、お隣さんにとテイクアウトする方もいらしたりと、たくさんの方が来てくれました。
12時からと13時からの2部制で開催。なんと、12時の部は開始5分で売り切れてしまいました、、、!
あんなにたくさん用意したはずの食材 が足りなくなり、工芸大のサポーターたちが急いで買い出しへ。材料が到着したら県大のサポーターが大急ぎで調理の連携プレー!
無事、13時の部もたくさんの方に食べていただくことができました。
調理の提供が終わった学生たち、参加してくれた地域の皆さんにまざって、おしゃべりしながらお昼ごはん。
「どんぶりの会」で仲良くなって、楽しそうに話をしている学生と地域の方の光景が、とてもとても微笑ましかったです。
他県から県大に進学したサポーターの1人は、「私の地元は住民が40人ほどの小さな町。近所の人は全員顔見知りで、顔を合わせたら必ず話をするほど仲が良かったんです。それに、うちも、周りのみんなも一軒家だったので、集合住宅に住むこと自体が不安だったんですが、どんぶりの会のおかげで住民の方と顔見知りになり、話すことができたので安心感につながりました」と話してくれました。
地域活性サポーターとしての取り組みが、学生自身の安心にもつながっていること、とてもうれしく思います。
来てくださった地域の皆さんは、「とっても美味しい!」「若いのに、こんなに美味しいごはんを作れてすごいわね~」と料理に舌鼓を打っていました。
今回の「どんぶりの会」では、第一部16人分、第二部22人分の合計38人に五目あんかけ丼をお渡ししました。
14:00 片付け・意見交換会
「どんぶりの会」が終わると、みんなで協力して片付けて、意見交換会。
反省会では、 「第一部での12時5分に完売は早すぎる!ごはんをよそう人を一人固定して、量を統一する工夫が必要かも」との意見や、食材費の高騰に対する懸念の意見が出てきました。
工芸大のサポーターからは、「食べ物の力は強い!緑ヶ丘でも食べ物企画をやってみたい」「緑ヶ丘団地ではスマホ相談会をやっているが、一対一なのでサポーターの人数が必要。どんぶりの会は少人数で運営できることが分かった」という意見が出るなど、今後の活動に役立てる気づきがあったよう。
孤食を防ぐ、という目的で始まった「どんぶりの会」。食事の提供にとどまらず、地域コミュニティの絆を深め、住民同士のつながりを育む大切な場となっています。
浦賀団地の住民たちは、お昼ご飯を共にすることで顔見知りとなり、学生たちにとっても、生活の安心感や自分たちが学校で学んだスキルを実践する貴重な機会となっているようです
今回、工芸大のサポーターたちが浦賀団地の「どんぶりの会」を体験したことは、緑ヶ丘団地の地域活性化に向けた新たな一歩を踏み出すための大きなヒントとなったことと思います。
食を通じて生まれる温かなつながりが、「どんぶりの会」の最大の魅力。今後もこの活動を通じて、地域の活性化が進んでいくことを期待しています。
今回の公社の賃貸
浦賀団地(横須賀市)
【団地紹介】学生が活躍する「浦賀団地」
【物件概要(賃貸住宅のみ)】●所在地/横須賀市浦上台2-27●規模/11棟356戸●築年月/昭和45年6月●アクセス/京浜急行線「浦賀」駅徒歩4~6分
関連WEBサイト
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入居者向けイベント「浦賀団地活性サポーターによる~認知症予防セミナー~」開催(2022.11.28)
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平鹿(総務広報課) こんにちは! 皆さんに公社の取り組みを知っていただけるよう、どんどん情報発信していきます。